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巻頭カバー | ■新築なったアパート荘では、魔よけの封印のかいもなく、続々と首つりが起こり、出戻始の泣き笑いの人生は果てしもなく続く。そんなある日、早名礼子さんが入居してきた。そして、わけもわからないルームメイト・ナニカも・・・・・・。 ■ペーソスあふれる筆致で描く、松本零士の青春大ロマン。愛蔵版第2弾!! |
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収録 | 「聖凡人伝」02巻全編 |
初出 | 1971(昭和46)年『漫画ゴラク』8月19日号 |
奥付 | ■奇想天外コミックス■ 聖凡人伝② 1978(昭和53)年12月10日 初版発行 |
巻末 | ああ、酔いどれ天使!! 松本零士 僕の友人はみな無敵の酒男児。 飲んで酔っぱらって、ブチあげるゴタクの素晴らしさは、筆舌につくし難く、想像を絶したこの世の楽園であるのです。 僕は以前、酒が飲めませんでした。飲むといかなる仕組みなのか、左半身ジンマシン状態にふくらんで、かゆくてたまらんかったからでした。 それがその・・・今から7、8年の昔、もはやこの世も終われとばかり飲み屋の酒とウイスキーを飲みました。側に美しい女性はおりませんでした。しかし、それでも背中に羽が生えたのです。 人生観は、もろくも一変いたしました。酒を飲み、未来を語り、過去に泣き事をいい、各人各様勝手なゴタクを並べたて、天と地の間を浮遊するのです。痴漢になるわけでもない。大強盗さんになるわけでもない。羽の生えたる天使となって、この世にはばたくのです。 皆さん勝手なことをいいあい、勝手な方へ食いブチを求めて、彷徨い歩く世の中が一番好きだと、酔うと思うのであります。憎むべき奴がいてこそ酒がうまく、いやがうえにも生きがいがあるのではありますまいかと、酔うと思うのであります。 飲み屋もバーも、およそ酒の存在するところをすべて破壊しつくし、火を放ち灰となして清浄無垢、清らかなる世界を築いたならば、これこそ理想郷であろうと昔思っておりました。それはとんでもないことでした。 -「聖凡人伝」(漫画ゴラク・コミックス 昭和48年3月15日発行)より転載- |
著者 | 松本零士 ©LEIJI MATSUMOTO 1978 |
発行者 | 千頭俊吉 |
印刷所 | サンビルド印刷株式会社 |
発行所 | 株式会社奇想天外社 東京都新宿区赤城元町28 電話 (03)268-8617, 268-8653 振替口座 東京3-100293 郵便番号162 |
定価 | 480円 |
備考 |