「ケースハード」名言・名セリフ集


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松本零士 名言・名セリフ集「ケースハード」
 

ケースハード  

ここは我が絶対制空権1200キロ。
ここまで侵攻出来る航続距離をもったアメリカの戦闘機は一機もないし、英軍やオーストラリア軍にもない。

双発・四発の重爆といえども
戦闘機の護衛なしには、ここまで侵攻して来ない。

戦隊長「シルクワームミッション」(『ケースハード①鷲は明日飛ぶ』所収)

あれをか?
行ってみろ。

やられるなよ。
一度あることは、二度ある。

戦隊長「シルクワームミッション」(『ケースハード①鷲は明日飛ぶ』所収)

俺の帰る所は・・・タンボの泥の中よ。
土手にゃニラやセリが生えていて・・・
泥の中にはヒルがいて血を吸いやがる・・・

眠いな・・・女に一服盛られたか・・・

これで殺されるとは、何とも情けない。
何のために生きて来たのかさっぱりわからん。

五木曹長「シルクワームミッション」(『ケースハード①鷲は明日飛ぶ』所収)

俺は少尉だ、実戦経験がないからといってナメるなよ。
ムダに鍛えられてたわけじゃないからな。

谷少尉「シルクワームミッション」(『ケースハード①鷲は明日飛ぶ』所収)

今度の補充兵はよほど猛特訓でヤキをいれられたのか、
みな目ツキがモノスゴイ・・・

まあね。
空中じゃ気にしようもないけど。

五木曹長「シルクワームミッション」(『ケースハード①鷲は明日飛ぶ』所収)

だめだっ
補充兵は焼きが入りすぎていて融通がきかない!!
教本通りに立ち回りをやったら落とされるぞ!!

しかし・・・
何だか双方規則正しく戦闘教本通りに空戦をやっているようだなあ。

これではお互い手の内が読めて・・・
先がわかる。

五木曹長「シルクワームミッション」(『ケースハード①鷲は明日飛ぶ』所収)

五木は撃つつももりはなかったはずだ!!

ブシドーはそんなもんじゃない。

帰れ!!
お前とはもう絶交だ!!

メイナード・E・プライマー中尉「シルクワームミッション」(『ケースハード①鷲は明日飛ぶ』所収)

だめだ・・・
酸素がなくなった!!

エンジンも出力が低下している。

この飛燕二型改のエンジンは一型より強力だが・・・
排気タービン過給器なしでは・・・
完璧な排気タービン付のB-29・・・F-13には不利だ・・・
この高度では・・・

館上少尉「エルドラド成層圏の伝説」(『ケースハード①鷲は明日飛ぶ』所収)

凍っている!!

F-13の中で・・・
人間も機械も・・・
金色の滴の塊になっている。

気密室が破れた、F-13は自動操縦のままで固まっているんだ!!

ああ・・・
なんて荘厳なんだ!!

F-13が黄金郷へ・・・
エルドラドへ入って行く・・・
神々の王国へ・・・

館上少尉「エルドラド成層圏の伝説」(『ケースハード①鷲は明日飛ぶ』所収)

そう、鬼だよ!!

心を鬼にして・・・
搭乗兵だけを助け出せ・・・と
・・・命ぜられている・・・

お前ら二人も鬼だ!!
鬼の仲間だよ。

「闇夜の仮面舞踏会」(『ケースハード①鷲は明日飛ぶ』所収)

あれを見ろよ・・・
帰っては来たけど・・・
こんな有様じゃ・・・
もう・・・長くはもたんなあ。

ああ・・・
輸送船の溺死者が漂着し始めたぜ・・・
無惨なものよ・・・

子を亡くした親・・・
夫を亡くした未亡人が・・・
たくさん出たなあ・・・

「闇夜の仮面舞踏会」(『ケースハード①鷲は明日飛ぶ』所収)

タヨリになるのは、諸君の目玉だ!!
わかるか?

目玉の性能を上げるために・・・
うんと喰って精を付けてもらう。
昼間に寝て、夜行動物になってもらう。

ただし女性は厳禁である!!
視力が落ちるから・・・

「闇夜の仮面舞踏会」(『ケースハード①鷲は明日飛ぶ』所収)

ナ、ナ、ナニ!?
下肥のドツボに落ちた!?
お、お前!?

わー、そのままこっちゃ来るな!!

これで電探付きの野戦にケンカ売るのはココロモトナイなあ・・・

室伏一飛曹「闇夜の仮面舞踏会」(『ケースハード①鷲は明日飛ぶ』所収)

情けなや
九九式艦上爆撃機・・・

かつて敵を恐れさせた急降下爆撃機も今や旧式化して
人呼んで九九カンオケに・・・

斜め銃を取り付けた応急野戦・・・・・・

室伏一飛曹「闇夜の仮面舞踏会」(『ケースハード①鷲は明日飛ぶ』所収)

戦争をしている日本は・・・
江戸時代・・・原始時代と、
科学の先端が同居してるんだ。

だから・・・
ともかくここまでやれた・・・

これからは・・・
俺のような「原始人」は次第に消えていなくなる・・・

科学だけが頼りになる・・・

室伏一飛曹「闇夜の仮面舞踏会」(『ケースハード①鷲は明日飛ぶ』所収)

俺はな、この戦には生き残れないと思っていたからね。
それが俺の前世からの巡り合わせなのさ。

室伏・・・お前や俺が消えたら・・・
闇夜の舞踏会に・・・
生き残れる国になるかどうか・・・

俺は・・・心配・・・だよ・・・うん・・・
さよなら・・・
さよ・・・・・・

屋島一飛曹「闇夜の仮面舞踏会」(『ケースハード①鷲は明日飛ぶ』所収)

要人がおいでになるといったでしょう?
お忍びでネ はるばる。
おなぐさめするには貴女しかいないの。

大丈夫、日本の女は銃は扱えないわ。
男も同じよ、今の日本人はフヌケで
金のためにしか働かない奴らよ!!

ストラーザ・ド・ラ・メリアンナ副社長「ピラニア河畔の舞踏会」(『ケースハード①鷲は明日飛ぶ』所収)

あんだべ、こりゃおめえ
まだ子供でねえだか!!
むごい事を!!

こんだら子供を空中戦に出すなんて・・・
親が知ったら・・・

おうおうおう、
かわいそうに
かわいそうに
かわいそうに!!

「鷲は明日飛ぶ」(『ケースハード①鷲は明日飛ぶ』所収)

「たまげた」の語源はこれだと・・・
平衡感覚と脚力の鍛錬に
こんなタマゲタものを
こしらえて喜んでいた奴だったのに・・・

空中では空飛ぶ的にしかすぎん。
実戦に出すのはまだまだ先の事だ・・・

しかし もう時間がない・・・
ヒヨコが一人前になる時間がない・・・

島岡中尉「鷲は明日飛ぶ」(『ケースハード①鷲は明日飛ぶ』所収)

もう日本にゃベテランはいない・・・
ヒヨコを絶滅させれば、明日飛ぶコンドルはいなくなる。

日本空軍は向こう半世紀 再起不能というわけだ。

バーセル・スターン大尉「鷲は明日飛ぶ」(『ケースハード①鷲は明日飛ぶ』所収)

気付かれれば爆弾を捨てて
ヒヨコを襲うつもりだったが・・・

気付かないとなれば
タマゲタ積んで
タマゲタことにしてくれる、
待っとれよ!!

コンドルがヒナ鳥を襲った。
鷲がヒヨコを喰った・・・

この俺も鷲だ!!

島岡中尉「鷲は明日飛ぶ」(『ケースハード①鷲は明日飛ぶ』所収)

コンドルはヒナ鳥を襲った。
鷲がヒヨコを喰った。

だから俺という鷲はコンドルの巣を襲う!!

島岡中尉「鷲は明日飛ぶ」(『ケースハード①鷲は明日飛ぶ』所収)

あいつはプロフェッショナルだった・・・
俺を助けてくれたのは
俺がヒヨコを攻撃しなかったから・・・・・・?

グレートサムライ・・・・・・
俺の本来の相手だったのに・・・

デビィ(愛称/階級不明)「鷲は明日飛ぶ」(『ケースハード①鷲は明日飛ぶ』所収)

フジヤマの北に残ったヒヨコたちが大人になって
鷲になった頃・・・
アメリカと彼らの国はどうなってるだろうな・・・
スターン!?

デビィ(愛称/階級不明)「鷲は明日飛ぶ」(『ケースハード①鷲は明日飛ぶ』所収)

われも又いつのころよりか
片雲の風にさそわれて
漂白のおもいやまず・・・

ああ・・・俺も霊魂のカケラになってでも
クニに帰りたいなあ。

片雲漂白して 故郷(くに)へ帰る
片雲見ゆるとも たれか気付かん
・・・・・・

久賀山(階級不明)「片霊漂泊片雲万里」(『ケースハード①鷲は明日飛ぶ』所収)

島田の墓が寂しいので花を摘んでくる。
つでに供えるトリでも撃ってくる。

俺の三八式歩兵銃サマは血に飢えているのじゃ。

こいつででも
島田の仇を討ちたいなあ!!

山波(階級不明)「片霊漂泊片雲万里」(『ケースハード①鷲は明日飛ぶ』所収)

落ち着け!!
地雷が誘爆を起こしてるだけだよ!!

よりによって味方の地雷原へ入るなんて・・・

山波の三八式・・・・・・
同じ日に居なくなるなんて・・・・・・
影も形もなくなるまで吹っとんじまうなんて・・・・・・

久賀山(階級不明)「片霊漂泊片雲万里」(『ケースハード①鷲は明日飛ぶ』所収)

この彩雲の航続距離がもう少し長かったら・・・・・・
となりの南鳥島まで飛べるのになあ・・・・・・

どうガスを薄くして燃料を節約して飛んでも・・・・・・
後100海里は足りん・・・・・・
とどかん・・・・・・

久賀山(階級不明)「片霊漂泊片雲万里」(『ケースハード①鷲は明日飛ぶ』所収)

島田!!山波!!
戦争は終わったぞ。

お前らの片霊は・・・
片雲にさそってもらってクニへ帰ったか!?

まだ迷ってるなら・・・・・・
まだそこらを漂白してるなら・・・・・・

俺と一緒に日本へ帰ろう!!

久賀山(階級不明)「片霊漂泊片雲万里」(『ケースハード①鷲は明日飛ぶ』所収)

浅はかやのう・・・
世が世ならブタも喰わん木の葉の煮物を・・・

これはイカン・・・
このままでは全員餓死するな・・・

長くはもたん・・・
時計も全員の物が腐食してしまった・・・
時間も判然とせん・・・

部隊長・少佐(名前不明)「野戦技術兵団記録 三人盗賊」(『ケースハード①鷲は明日飛ぶ』所収)

野中上等兵
長目上等兵
ならびに野戦臨時看護婦
石神弥生・・・

特殊任務攻撃隊として出撃を命じる。

南方10キロに展開する連合軍基地より
部品を奪取して来る事。
それが任務だ。

部隊長・少佐(名前不明)「野戦技術兵団記録 三人盗賊」(『ケースハード①鷲は明日飛ぶ』所収)

これ(極秘命令書)に書いてある。
出撃して3時間たったら開封せよ。
敵に奪われそうになったら燃やせ。

飲み込んでもムダだ!!
敵の情報部隊は手強い奴らだ。
そんな事は戦史上の研究と実戦経験から先刻ご承知だ。

死体の腹を切り裂いて調べるだろう。
特に女は・・・

部隊長・少佐(名前不明)「野戦技術兵団記録 三人盗賊」(『ケースハード①鷲は明日飛ぶ』所収)

あの三名は戦闘にはすこぶる向いとらん。
戦争には性格的に合わん資質を備えておる。

敵に捕らえられて生きのびてくれたらそれでいい。
それとも・・・

もしかしたらその資質ゆえに・・・
血を見ずに命令した「モノ」を調達して来るかも知れぬ。

葉っぱを盗んだ事をいっておるのではないぞ・・・
ここでは全員が飢えておる、責めるのは酷だ。

部隊長・少佐(名前不明)「野戦技術兵団記録 三人盗賊」(『ケースハード①鷲は明日飛ぶ』所収)

「野戦技術兵団記録 三人盗賊」(『ケースハード①鷲は明日飛ぶ』所収)

ハラへったなあ。
弁当喰おう。

そういや三個くれたよな、出発の時に。

やけに重いな。
石じゃないのか。

おい・・・これは・・・

葉っぱの煮付けに、
サナギのツクダニ・・・
カタツムリとマメのオニギリ・・・・・・

ごちそうだ!!

「野戦技術兵団記録 三人盗賊」(『ケースハード①鷲は明日飛ぶ』所収)

毎日おナカ一杯・・・
飽きるほど食べられる世の中って・・・
来ないものかしら?

来るもんかい、夢のまた夢だに。

「野戦技術兵団記録 三人盗賊」(『ケースハード①鷲は明日飛ぶ』所収)

全滅したくないなら・・・
行きなさい!!

さよなら
さよなら・・・
可愛いぼうやたち・・・・・・

逃げのびて・・・
いつか・・・
おなか一杯飽きるほど食べられる
世の中を造って!!

野戦臨時看護婦・石神弥生「野戦技術兵団記録 三人盗賊」(『ケースハード①鷲は明日飛ぶ』所収)

俺は・・・
きっと・・・
飽きるほどメシの喰える国にしてみせるよ
石神さん。

俺もだよ・・・
頑張るからね!!

長目・野中上等兵「野戦技術兵団記録 三人盗賊」(『ケースハード①鷲は明日飛ぶ』所収)

「野戦技術兵団記録 三人盗賊」(『ケースハード①鷲は明日飛ぶ』所収)

まずい、よそへ行こう。
そんなのいいって、ほっとけ。

少し頑張り過ぎたのかな
野中・・・・・・

そうらしいよ
長目・・・

石神さん・・・
俺たちは少々やりすぎたみたいだ・・・

笑わないでくれよな。
これが執念だったのだからね・・・
生き甲斐だったんだからね。

長目・野中元上等兵「野戦技術兵団記録 三人盗賊」(『ケースハード①鷲は明日飛ぶ』所収)

ほら、ほれ!!
こりゃ西洋料理のニオイだ!!

ビーフシチューたらいう
肉の煮込みの・・・・・・

おい、あれ・・・

・・・・・・
看護婦か・・・

軍艦に女の看護婦がいるか?
乗ってるものか?

北枕少尉「蚊柱の彼方」(『ケースハード②戦艦まほろば』所収)

油断するな!!

・・・・・・

背に腹は代えられん。
油断なく喰えば・・・

敵味方の区別なくバチは当たらん・・・と・・・
思う・・・・・・

北枕少尉「蚊柱の彼方」(『ケースハード②戦艦まほろば』所収)

俺のコンパスは水びたしでサビてムチャクチャだ。

しからばどちらの方向が友軍のおわしますところ・・・

遠く南方に先祖を持つ者は・・・
蚊柱の立つ方向へ向かうと・・・
助かる・・・といった。

「蚊柱の彼方」(『ケースハード②戦艦まほろば』所収)

え・・・
あれは・・・!?
蚊柱だ!!

迷信でも何でも、とにかく漕げ!!
何もしないよりは気が紛れる!!

ひゃ~
かゆい
かゆい、こりゃタマらん!!

駆逐艦だ!!
陽炎型・・・だぞ・・・
いい伝えは本当だったんだ!!

「蚊柱の彼方」(『ケースハード②戦艦まほろば』所収)

みんな!!
聞こえるか・・・

バラライカの弾倉に雹が当たって・・・
誰かが悲しみの曲を奏でているように聞こえる。

原子爆弾って・・・
あの美しい大勢のものいわぬ女性たちは・・・
南方系の肌の色だったが・・・

南台上等兵「夏のバラライカ」(『ケースハード②戦艦まほろば』所収)

無事に降りて来てから壊すなんてなあ。

あれにいきなり実戦用の最新鋭機が乗りこなせるだろうか?

ここでは飛行機が余って搭乗員が足りんという
太平洋上でも怪奇な場所だ。
1機や2機壊してもかまやせん。

「ブラックアウト108」(『ケースハード②戦艦まほろば』所収)

なぜ喰わん?
内地ではこんなごちそうはもうないと聞いているが・・・

誰がそんな事を。

この前補充されて来た男だ。
学徒兵で博士寸前の大秀才だと自分でいっていた・・・

最初の出撃で未帰還になってしまった・・・・・・
海か・・・
ジャングルか山の上か・・・
どこへ落ちたやら・・・・・・

斉藤(階級不明)「ブラックアウト108」(『ケースハード②戦艦まほろば』所収)

戦場ではしっかり喰わんと負けるぞ。
毎日ビフテキ喰ってる奴らと戦うのだ。

こっちも喰わねば仕事にならん。
喰えん奴は死ぬ。

ここの統計上そうなっとる。

斉藤(階級不明)「ブラックアウト108」(『ケースハード②戦艦まほろば』所収)

田舎にいた時にゃ、
たとえ壁土をかじってでも働く覚悟でいた。
俺には弟と妹が四人もおる。

父ちゃん母ちゃん
もう老人寸前。
俺が帰らにゃどうにもならん。

木下進航空兵曹「ブラックアウト108」(『ケースハード②戦艦まほろば』所収)

手でプロペラ回してでも・・・
大ケガ傷だらけ、
手足を失っても首が飛んでも・・・・・・

俺は生きて帰るつもりです。
たとえ鬼になってでも
人を喰ってでも・・・

俺は必ず生きて家に帰る!!

木下進航空兵曹「ブラックアウト108」(『ケースハード②戦艦まほろば』所収)

何? よりによってあの男
三式戦で上がった!?

やっと九七戦を卒業したばかりの新米が・・・
対戦闘機空戦には、やや不向きな三式戦でか!?

油山大佐「ブラックアウト108」(『ケースハード②戦艦まほろば』所収)

なぜか三式戦でないと、
ダメなんだと強引に・・・・・・

突っ込みはきくが、
引き起こすと眼の前は真っ暗になるし・・・

並の体力ではグラマンに勝つほどの旋回性能は出せん、
失神してしまう。

「ブラックアウト108」(『ケースハード②戦艦まほろば』所収)

待てよ・・・
三式戦がグラマンとの空戦が苦手なのを
敵が知っていると承知の上で・・・・・・

木下なりに・・・
わざとおびき出して・・・
きのうの奴をかたづけようと・・・
バカな・・・相手は熟練者だ!!

油山大佐「ブラックアウト108」(『ケースハード②戦艦まほろば』所収)

く、くそ・・・
重い・・・・・・
しかし速い・・・・・・

1旋回・・・2旋回・・・
3・・・ 4・・・
10・・・20・・・

お前にゃ負けられねえ!!
め・・・
目の前が暗く・・・
くそう・・・

きのうオレをバカにした!!
生きて帰るつもりだが・・・
卑怯者の汚名を着ては帰らん・・・

木下進航空兵曹「ブラックアウト108」(『ケースハード②戦艦まほろば』所収)

ここでの戦いはもう終わりだ・・・・・・

生還したのはお前一人・・・
ここにはじき敵が上陸するぞ。

お前は我々と共に山へ入る・・・・・・

お前には生きて田舎へ帰る義務がある!!
婦長殿のためにも・・・・・・

人を喰ってでも生きて帰る義務がある!!

油山大佐「ブラックアウト108」(『ケースハード②戦艦まほろば』所収)

「明日の装甲兵」(『ケースハード②戦艦まほろば』所収)

夢を見た・・・・・・

日本国代表が世界中に向かって
・・・・・・・・・・・・
歴史に存在する世界中の国々に向かって
すみませんでしたと謝罪していたんだ。

何でまた!?

知らんけど、イギリスやオランダまでが
日本兵を犯罪者として、大勢死刑にしておいて、
さらに補償金をよこせだと・・・・・・

悪夢だった・・・

「明日の装甲兵」(『ケースハード②戦艦まほろば』所収)

ダメだ、
エンジン不調の双発機と戦闘機では勝負にならん。

機を捨てて落下傘で飛び出せ!!
ああ・・・体当たりで立ち向かう気だ・・・

誰にも看取られずに・・・
さぞ無念だろうなあ・・・・・・

俺たちが見てただけでも、
いくらか成仏の足しになるかもしれんよ。

「明日の装甲兵」(『ケースハード②戦艦まほろば』所収)

陸・海軍とも我が方の暗号は解読されておるぞ。
全てにわたって敵は進んでおる・・・・・・

この戦争の意味付けや理屈付けも
奴らの方が一枚上手だ。

七つの海にまたがって
奴らの経験は豊富だ。

ましてや勝ちでもしたら・・・

大山分隊長「明日の装甲兵」(『ケースハード②戦艦まほろば』所収)

なあに
ここで・・・
こいつで頑張って我々が勝てば・・・

英雄として迎えてくれるさ。
死んだら英霊としてな・・・

国が滅びていたら?・・・・・・

そん時は誰も思い出してはくれん。
敵の指導のままに、
極悪非道の鬼畜の兵と
ののしられっぱなしがいいところだ。
お前の悪夢のようにな・・・・・・

鈴木・本田(階級不明)「明日の装甲兵」(『ケースハード②戦艦まほろば』所収)

一億一心 歓呼の声に送られて来たんだ。
ラジオも
新聞も
映画も
雑誌も、
大歓呼で俺たちを送り出したんだ。

野獣化させるためにか?

帰ったら聞いてみようぜ。
皆知らんといったら・・・?

俺たちも知らんというしかないわい。

「明日の装甲兵」(『ケースハード②戦艦まほろば』所収)

お前ら三名は死ぬ必要はないぞ・・・
お前らは技術者だ・・・エンジンの・・・
明日の・・・ために・・・必要だ・・・

脱出しろ・・・

大山分隊長「明日の装甲兵」(『ケースハード②戦艦まほろば』所収)

24時間あいつらを引きつけ、
まわり道させるのが
わしに与えられた任務だ・・・
わしとこの装甲車にな・・・・・・

それがサムライじゃよ、判るかね。
24時間かせげばとこかの島の部隊が撤退出来るのさ。
そして後世、サムライは汚名を着る・・・
寂しいね・・・

大山分隊長「明日の装甲兵」(『ケースハード②戦艦まほろば』所収)

たった一輌の軽装甲車で
全上陸軍に立ち向かって来るなんてな!!
不可解な奴らだ・・・
勇敢だったが・・・・・・

この勇者たちの消滅した日本は
どういう国になるのかな・・・・・・

「明日の装甲兵」(『ケースハード②戦艦まほろば』所収)

若い頃・・・
女学生だった頃・・・
大勢の同級生を送り出したのを・・・
戦場へ送り出したのも・・・
私も憶えているものね。

私が死ねばその記憶も消える・・・
好きだった人の面影も消える。

出会ったもの
見たものすべてが消えてゆく・・・
何もかも無にかえる・・・・・・

病院看護婦長「戦艦まほろば」(『ケースハード②戦艦まほろば』所収)

日本科学の勝利じゃ・・・・・・
早まった戦争などしなければ・・・

いや、今さらグチはいうまい。
わしはわしで力の限りやった、
悔いはない。

元まほろば乗艦員「戦艦まほろば」(『ケースハード②戦艦まほろば』所収)

空母群は砲艦外交の名残り・・・
PKFの海外展開や威嚇以外は・・・
真の戦闘には加えられん代物・・・

1発のミサイル、
1機の航空機の突入で大破する運命・・・

太平洋上の空母機動部隊の戦闘が
それを証明した・・・

元まほろば乗艦員「戦艦まほろば」(『ケースハード②戦艦まほろば』所収)

歴史を学ばぬ者は
次代の歴史で敗北者になるのが運命・・・

ミサイル戦艦・・・
重装甲の大戦艦こそミサイル時代の真の戦力・・・

はは・・・
今の日本ではそれも「幻」だがね・・・
話しておってもむなしいね。

元まほろば乗艦員「戦艦まほろば」(『ケースハード②戦艦まほろば』所収)

日本の葬式をあなたたちは生きて見とどけなさい。
私たちはそのために着衣も軍艦旗も・・・
喪に服して・・・黒・・・

喪があけるまで赤には戻らない・・・

神崎大佐「黒の軍艦旗」(『ケースハード②戦艦まほろば』所収)

さらば
真紅の軍艦旗の下で戦う男たちよ!!

真紅の軍艦旗はこの戦いに敗れる運命にある!!
けなげに戦う男たちよ
いつの日か黒い軍艦旗の下でまた会おう!!

黒い軍艦旗が真紅の軍艦旗に変わり・・・
祖国の喪があける日に・・・・・・
さらばだ!!

神崎大佐「黒の軍艦旗」(『ケースハード②戦艦まほろば』所収)

くそ、狙撃兵だ。
まだ我々につきまとっているんだな。

次々にジャングルと狙撃兵に喰われて、
今じゃこれだけ・・・

英軍のインパール防衛の要衝・・・
弾薬集積場の所在地をつきとめるまでは・・・

これじゃ一人も残らん。

本間(階級不明)「緑の絨毯」(『ケースハード②戦艦まほろば』所収)

日本兵も
イギリス兵も
ジャングルに喰われる・・・

何の因果か・・・
ジャングルに飲まれる・・・

そんなつもりで生まれて来たわけじゃないのに・・・
ジャングルに喰われるために育てる親もいない・・・

千古不易の大密林か・・・
人間の死骸だけが増えてゆく・・・

「緑の絨毯」(『ケースハード②戦艦まほろば』所収)

腹が減っていては判断を誤る!!
猛獣がハンターにやられるのは、
飢えて焦るからだ!!

カンヅメも米も・・・
これが最後だからな!!

安心して喰え・・・
絶対 狙撃兵はこっちへは来ん。

本間(階級不明)「緑の絨毯」(『ケースハード②戦艦まほろば』所収)

九九式歩兵銃と敵の狙撃銃と撃ち合って、
勝ち目はあるのだろうか?

かなりの大倍率の照準眼鏡を付けてるだろうなあ・・・

少佐も一発でやられた・・・
田山も同じだ・・・
狙いは正確無比!!

山村・三浦(階級不明)「緑の絨毯」(『ケースハード②戦艦まほろば』所収)

こりゃ白兵戦にでもならなきゃ、モノの役にゃ立たん。
今時白兵戦なんてめったに起らん。

こいつは日露戦争の夢の名残りよ。
世界一長い銃剣だ。

三浦(階級不明)「緑の絨毯」(『ケースハード②戦艦まほろば』所収)

・・・・・・・・・・・・
・・・今の今まで・・・
俺は猛獣だと信じていたが・・・・・・

ジャングルという緑の絨毯の中をさ迷う
ダニみたいな気がして来たぜ・・・

猛獣なら必ず生きて還る・・・
ダニだったら・・・
生還する自信は・・・
ない・・・

俺は・・・
どっちなのだろう・・・

本間(階級不明)「緑の絨毯」(『ケースハード②戦艦まほろば』所収)

姫島少尉、上空から援護してくれ。
こちらを加えて三隻で会合して・・・
ある文書の交換を行う手はずだが・・・

アメリカ ソ連とも交渉事にかけては手強い、
海千山千の強者だ。

もし・・・
本艦に何かあったら・・・・・・

米ソ両艦を撃沈しろ、攻撃に躊躇は禁物だ。
決断しろ、任せたぞ。

「レニングラードの椰子の実」(『ケースハード②戦艦まほろば』所収)

潜水艦二隻確認!!
一隻は米ガトー級、もう一隻は・・・・・・

司令塔に赤い星・・・
まさしくソビエトの潜水艦だ!!
レニングラードの椰子の実とはこの艦のことか!!

姫島少尉「レニングラードの椰子の実」(『ケースハード②戦艦まほろば』所収)

会合の意味はなくなった?
広島と長崎が原子爆弾で消えただと?

従って
日本に残された道は無条件降伏のみ・・・・・・!?

「レニングラードの椰子の実」(『ケースハード②戦艦まほろば』所収)

俺たちゃみんな子供さ・・・
大戦争になって
大人になるヒマがなかった。

「赤道霊の伝説」(『ケースハード③重擲弾筒の遺言』所収)

わしゃ知っとるよ、
戦闘中は何が起こるか
判ったもんじゃない・・・・・・

ムダと判っていても
手をゆるめるわけにはいかん。

気を抜くと・・・
やられるぞ。
多くの戦友がそのために死んだ・・・

絶対安全だと思っていた場所でも・・・
戦死した・・・・・・

坂上大尉「赤道霊の伝説」(『ケースハード③重擲弾筒の遺言』所収)

多分などというものは戦闘には存在しない。
引き金から指を離した方が死ぬのだ・・・・・・

坂上大尉「赤道霊の伝説」(『ケースハード③重擲弾筒の遺言』所収)

俺の信じる日本陸軍は
断固として銃を手離さない!!

平穏ならば平穏を疑い、
平静ならば平静を疑う、
これが俺の信じた日本軍だ!!

軍装を解くのは・・・
戦争が終わった時か・・・
死んだ時だけだ・・・

坂上大尉「赤道霊の伝説」(『ケースハード③重擲弾筒の遺言』所収)

わしにとって戦いはもう終わった。
この島の兵にとっても・・・だ、
武器などもはや無用だ。

永い戦いだった。
ムダで無意味な・・・・・・

大川大佐「赤道霊の伝説」(『ケースハード③重擲弾筒の遺言』所収)

白兵戦だ!!
着剣ーん!!

俺は何度これをやったか知らない。
銃剣が折れるまでやるぞ・・・
戦う原始人の宿命だ。

俺は・・・
俺の信じる祖国と護るべき同胞の為に
鬼になって久しい・・・

そう信じて・・・・・・
今が潮時だ・・・・・・

坂上大尉「赤道霊の伝説」(『ケースハード③重擲弾筒の遺言』所収)

敵機を一機もよう落とさんで、
自分が落ちなさるなんちゅうのは
情けねえのう。

日本ももうダメかのう、
神風でも吹いてくれんと・・・・・・

こんなガキみてえな飛行士じゃ、
グラマンは手に負えんのかもなあ。

まったくよ、
子供が空中戦にでるようだら
もうお終いですわい。

刀でいやまだナマクラだ、
この歳じゃなあ。

農民「虚空弾道1945」(『ケースハード③重擲弾筒の遺言』所収)

今日・・・噴進弾を・・・
ロケットを積んで迎撃に上がった者は・・・

自分以外は・・・
全員未帰還になっています・・・

構造的
機械的に未完成なら人間がそれを補うしかありません。
早過ぎた戦争を悔やんでも仕方がありません。

悔やむのなら・・・
最初から始めなければよかったのです・・・・・・

高杉一等飛行兵曹「虚空弾道1945」(『ケースハード③重擲弾筒の遺言』所収)

英軍の機関短銃か・・・・・・
これなら荷物にもならん。

こういうのをいっぱい造って
持たせてくれたらなあ。
どれだけの日本兵の命が助かったか・・・・・・

三八式は長くて重くて・・・

吉岡上等兵「重擲弾筒の遺言」(『ケースハード③重擲弾筒の遺言』所収)

ウエポンシステムの講義ときたか・・・
今の日本じゃどこの世界の出来事かというような話に感じるなあ。

軟弱さを世界に誇るわが日本!!

ああ・・・
生まれて初めて太陽がまぶしい。

大山敏郎「燦・戦艦まほろばの復活」(『ケースハード③重擲弾筒の遺言』所収)

わしの願いは
米兵なるものを一兵残らず日本の国土から
たたき出す事だったが・・・・・・

もう88歳・・・
ああ・・・叶わぬ夢だったのかのう・・・
無念じゃのう
その日を見ずして死ぬ時が来よるとはなあ・・・・・・

足立登・元練馬工科大学教授「燦・戦艦まほろばの復活」(『ケースハード③重擲弾筒の遺言』所収)

わはは、機関は日本製か!!
ははははは。

そうであろう
そうであろう。
それでこそ戦後50年営々として築き上げた工業技術の成果じゃ!!

泣けてきおった!!

足立登・元練馬工科大学教授「燦・戦艦まほろばの復活」(『ケースハード③重擲弾筒の遺言』所収)

この挺の九三式酸素魚雷はブチ当たれば
いつでも大爆発しますよ、二本とも・・・

調整は完全だから、
駆動装置の部分なんて使わないだもんね、
弾頭部分だけを整備しとけばそれでいいんだから・・・

特殊哨戒艇って・・・
特攻挺と同義語で切ないわね・・・

森木(学徒兵)「黒船漂流記」(『ケースハード③重擲弾筒の遺言』所収)

この哨戒艇の任務は漂流して敵との遭遇を待つのが仕事だ。
わが国にゃもう燃料がない。

燃料がないのに戦争を始めた奴が悪い。

燃料がないから戦争を始めたんだ。

「黒船漂流記」(『ケースハード③重擲弾筒の遺言』所収)

気球は・・・
どうでもいいんだ。

実用的なのはアメリカ本土へ飛ばしている
風船爆弾用の和紙の気球だけでいい・・・・・・

島倉軍医「成層圏の神殿」(『ケースハード④暴龍の涙滴』所収)

「成層圏の神殿」(『ケースハード④暴龍の涙滴』所収)

高々度飛行用の与圧面だ。

茶色のゴム製の飛行帽本体と
二重張りの有機ガラスを前面に使い、
内側のガラス面には8本の電熱線が横に張られ、
くもり止めとしてある!!

島倉軍医「成層圏の神殿」(『ケースハード④暴龍の涙滴』所収)

俺は・・・
まだいやだ・・・・・・

たとえこの戦いが負け戦でも
・・・俺は死ぬのはいやだ!!

森下の分まで
・・・俺には生きる義務がある!!

村田少尉「成層圏の神殿」(『ケースハード④暴龍の涙滴』所収)

日本人は・・・空想科学映画のような・・・・・・
ヘルメットをかぶっている!!
しかも、へばった様子もなく、
元気に機関重をかまえて俺をニラんでいる!!
まるで未来から降下した宇宙飛行士のような感じだ!!

殺すな!!・・・そのヘルメットを破壊するな!!
もうすぐ我々が勝つ!!
無傷で手に入れるのだ。

「成層圏の神殿」(『ケースハード④暴龍の涙滴』所収)

俺達3人の命は・・・
命の内に入れてもらんのだろうか・・・

行けと命ずる人は、行かされる者の身の安全なんて
考慮してもくれんのだろうか・・・

牛久軍曹「重力兵器9000」(『ケースハード④暴龍の涙滴』所収)

戦艦大和零戦を造る我が国が
たかが自動小銃をなぜ・・・

バラマク弾がもうないとかで・・・
いくらあっても足りんとかいうてな。

「暴龍の涙滴」(『ケースハード④暴龍の涙滴』所収)

米軍は陸海軍共に共通の弾薬を使える兵器で戦っている。
我が方には陸海軍はおろか、年式によると弾の互換性がない。

戦争は単純な補給機構を持っている方が勝ち。
単純なアタマで戦う方が負ける。

大島少佐「暴龍の涙滴」(『ケースハード④暴龍の涙滴』所収)

恐竜は凶暴だったと聞くが・・・
破壊力と凶暴さでは人間の方が上だ・・・

「暴龍の涙滴」(『ケースハード④暴龍の涙滴』所収)

このティラノサウルスは
・・・湖に沈んでしまった「恋人」が再び浮かび上がって来るのを
じっと待って・・・・・・

待ちつづけて・・・
そのまま化石になってしまったのだ・・・

俺はそう信じたいよ。
心優しい暴龍(ティラノサウルス)だったんだと・・・ね。

「暴龍の涙滴」(『ケースハード④暴龍の涙滴』所収)

ああ・・・・・・
艦爆の交響楽が・・・
雲に反響して・・・

何だか・・・
大きな音楽堂にいるみたいだ・・・

「交響死『棺桶』第五番」(『ケースハード④暴龍の涙滴』所収)

おい、帰れたぞ。

また一機だけ帰還して・・・
叱責されるんだろうなあ・・・

大丈夫さ、エンジンがいい訳してくれるよ。
きっと何かいってくれる。
俺はそう信じているよ。

こいつは心優しい芸術家なんだ。
戦争には向いていなかったんだ・・・・・・

「交響死『棺桶』第五番」(『ケースハード④暴龍の涙滴』所収)

敗者ゆえの汚名と罪過を背負って
黙して眠る戦闘者の棺・・・・・・
侵略者として弾劾された戦士の棺・・・

この人達は・・・
大戦中、シブヤン海で沈んだ
大戦艦武蔵の乗組員じゃ!!

佐渡医師「超戦艦まほろば」(『ケースハード④暴龍の涙滴』所収)

ええか茂よ、お前も武士の末裔じゃ。
赤紙が来たときには覚悟して出征しろよ。

かりそめにも卑怯未練なふるまいをしてはならぬぞ。
無益な殺生もするな。
敵を見極めよ!!

しかし戦となれば、敵を刺し違えてでも
大義に殉ずるのがお前の務めぞ。

野本茂上等兵の祖母「祖母の日本刀」(『ケースハード④暴龍の涙滴』所収)

俺は必ず生きて還るよ。
どんな事をしてでも、人を喰ってでも
・・・はいずってでも・・・
必ずここへ還るよ・・・

先祖伝来のこの刀に誓って・・・・・・
ばあちゃんの刀に誓って・・・
俺の故郷の・・・何もかもに誓って・・・

必ずここへ還って来るぞ。

野本茂上等兵「祖母の日本刀」(『ケースハード④暴龍の涙滴』所収)

降伏・・・
・・・俺達にそれが出来りゃ・・・

サムライにそれが出来りゃ
・・・世話ないわよね。
ばあちゃん・・・・・・

ばあちゃん。

野本茂上等兵「祖母の日本刀」(『ケースハード④暴龍の涙滴』所収)

人でも虫でも先入観だけで判断したら
命取りになるよ。

特に敵に対してはね・・・
我々にはね絶対に判断の誤りは許されない。

柴田曹長「黒蝿の伝言」(『ケースハード⑤黒蝿の伝言』所収)

黒蝿さん・・・・・・
あなたが日本から来た蝿さんね。
だったら日本語が判るわね。

私たちが死んだら・・・
国へ帰ってみんなにこう伝えてよ。

私たちは若かったって。
元気だったって・・・・・・

森崎彩子「黒蝿の伝言」(『ケースハード⑤黒蝿の伝言』所収)

島田さん・・・

顔がなくても・・・私には・・・見える・・・
島田さんの無念の表情が・・・

赤ちゃんのように握りしめた手で・・・
この手が・・・

死にたくなかったと・・・・・・
私にいっている・・・・・・

森崎彩子「黒蝿の伝言」(『ケースハード⑤黒蝿の伝言』所収)

・・・蝿が・・・
尾羽打ち枯らして・・・

そうか・・・
息子は死んだか・・・・・・

そうか・・・・・・
知らせてくれてありがとう・・・

柴田曹長の両親「黒蝿の伝言」(『ケースハード⑤黒蝿の伝言』所収)

日本陸軍は不敗の信念でコリ固まっとる。
ゆるぎない信念である!!

祖国の旗と陸軍とその軍規に
我々は忠誠を誓った。

第三の忠誠までで第四はなしか・・・・・・
敵も似たりよったりだ。
多分・・・

馬島(階級不明)「第四の忠誠」(『ケースハード⑤黒蝿の伝言』所収)

日本兵に降伏の二文字はない。

馬島(階級不明)「第四の忠誠」(『ケースハード⑤黒蝿の伝言』所収)

この戦いは負けるんだ・・・
絶対に勝てないんだ・・・・・・

だがな・・・
誰かが生き残る義務を果たせば
滅亡するわけじゃない。

森本軍曹「第四の忠誠」(『ケースハード⑤黒蝿の伝言』所収)

「第四の忠誠」(『ケースハード⑤黒蝿の伝言』所収)

機械は人によって動かされものだ。
もちろん機械を造ったのは人間だからな。

ドタン場で必要となるのは
考える力を持った人間様だ。

マンパワーはすべての状況を支配する。
宇宙の原則だ。

佐渡医師「不滅重戦艦まほろば」(『ケースハード⑤黒蝿の伝言』所収)

わしらは、
自爆がお手のものだったからね。

今の日本人とは違うのだよ。

大山大尉「まほろばの伝言」(『ケースハード⑥奈落魔道の妖霊』所収)

ああ・・・別世界だ・・・

何でこんな国と戦争なんか始めたんだ・・・
勝てるはずがない・・・

じゃ・・・
俺は一体ナニをしてるのだろう?

五味大介「真空管作戦」(『ケースハード⑥奈落魔道の妖霊』所収)

日本人のルーツを探して消しても何もならない。
歴史は・・・初めから終わりまで・・・
もう決められた・・・
人の領域の外の・・・
偉大な存在の意思の持続だ・・・

「戦いの末裔」(『ケースハード⑥奈落魔道の妖霊』所収)

卑怯な振る舞いはするな!!
弱音は吐くな!!
望みは捨てるな!!

お前には生きて還る義務がある。
日本には母親以下、
お前の帰りを必要としている人間が沢山いる。

生きて還れ。
親爺の命令だ!!

吹田少佐「親父の親心」(『ケースハード⑥奈落魔道の妖霊』所収)

戦艦だよ 戦艦さ。
第二次世界大戦型の「日本の戦艦」だ。

ニッポン!?

日本ならどうって事はありませんね艦長。

まあな。
・・・・・・・・・

怒国・原潜乗組員「咆哮!!超時空戦艦まほろば」(『ケースハード⑥奈落魔道の妖霊』所収)

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