タグ:展示, ムック, や, 宇宙戦艦ヤマト, メカニック・メモリアル, 宇宙戦艦ヤマト復活篇, 東宝, 2009(平成21)年
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| 目次 | 2009.12.12 ヤマト復活!! 映画『宇宙戦艦ヤマト 復活篇』最新情報!! ◯新たなヤマトの新たなる装置 ◯主な主要メカニック ◯代ウルップ星間国家連合軍 『復活篇』版最新ヤマトを初立体化!! ◯スーパーメカニクス宇宙戦艦ヤマト 現代に蘇ったヤマト 最新技術で蘇るヤマトメカニック最前線を紹介!! ◯1/350 宇宙戦艦ヤマト ◯ビッグスケール ポピニカ魂 BPX-01 宇宙戦艦ヤマト ◯ミニチュアモデル ヤマト航海の記録 ヤマトアニメーションをDVDで回顧せよ!! ◯キャラ・コレクション ◯メカ・コレクション 宇宙戦艦ヤマトプラモデル&トイ・ストーリー 1974~1995年までのヤマトプラモデル&トイを網羅!! |
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| 奥付 | ヤマト メカニック・メモリアル 2009(平成21)年11月28日発行 |
| 発行所 | 東宝(株)出版・商品事業室 東京都千代田区有楽町1-2-2 |
| 編集 | (株)東宝ステラ |
| 印刷 | アベイズム株式会社 |
| 定価 | 1,200円(税込) |
| 備考 |
「復活篇」に関して言うと、紆余曲折があって成立した作品であって、その間に古代進役だった富山敬さんが1995(平成07)年に56歳という若さで急逝したし、プロデューサーの西崎義展氏も「完結編」以降に企画・プロデュースした映画等の失敗や、多角経営していた事業の失敗・倒産等があって破産してしまった。
1999(平成11)年には、いわゆる「ヤマト裁判」が発生して松本零士先生はこの裁判で敗訴し、西崎氏とは袂を分かつことになった。
私としては1998(平成10)年に劇場公開された「エターナル・ファンタジー」の続編の方が遥かに興味と関心が強かったし、続編を望んでいたのに残念な結果となってしまった。
「ヤマト裁判」で松本先生は結果的に「大YAMATO零号」へ舵を切ったし、西崎氏は破産して著作権を東北新社に売り渡してしまった上で、3度目の制作発表がなされてからの「復活篇」劇場公開だった。
実際、ストーリー的にヤマトは「さらば」で終わっていたのに、「永遠に」で引っ張ったのはまだいいとしても、それ以降に「ヤマトⅢ」「完結編」と続けて来て、ヤマトだけが好きなファンであっても、ウンザリしていたのではないかと思う。
それが「完結編」から四半世紀も経った2009(平成21)年に「復活篇」と言われても、私にしてみれば「何をイマサラ」であったし、それは多くのファンにとっても同じ思いだったんじゃないかと思う。
しかも、時期が悪かった。
「復活篇」劇場公開の前年である2008(平成20)年はアメリカ発の「リーマン・ショック」で、世界金融危機が発生して日本も超絶不景気になってしまった。
個人的なことを書くと、当時私は某商工ローン大手のシステム子会社の正社員だったが、あまりにブラックな職場でうつ病を発症していたし、トドメだったのが親会社本体の金主がリーマン・ブラザーズで、そのリーマン・ブラザーズが突然飛んだのだから、社内は大変な騒ぎだった。
私はうつ病もあって病気を理由にすぐさま退職したが、内心「こんな会社は潰れてしまえ!」と思っていた。
そうしたら本当に親会社モロとも倒産したのだから、早目に逃げて正解だったと言えるかも知れないが、当時を思い返せば私が勤めていた会社を含め、社員を人だと思わないブラック企業なんかはゴマンとあったし、因果応報で倒産した会社が多かった。
ともかく大量の「就職氷河期」世代が非正規雇用で派遣切りや雇い止めを食らっていて、小林多喜二の『蟹工船』が平成の世で再びベストセラーになっていた時に「復活篇」の劇場公開だから、時期的にどうにもならん。
本書に関して言うと、「復活篇」劇場公開前に出版されたムック本で、一応「復活篇」とこれまでの「ヤマト」シリーズの内容にも触れてはいるが、ヤマトのプラモデルとトイ(玩具)が中心で、オールカラーで紹介している。
表紙と裏表紙のヤマトは、「復活篇」公開記念で銀メッキ塗装済み1/350スケールヤマトの"空間磁力メッキVer."だが、何で東宝がこんな本を出版したのか?は謎でしかない。
それに、本書はビニール包装された形で販売されていたため、事前に内容を確認できずに購入したのだが、こんな内容の本なら買う気はなかった。
本の内容とその出版理由は謎だが、これまでの「ヤマト」シリーズは東映だったのが、その後西崎氏がプロデュースした映画の失敗で関係が悪化し、それを引き受けた松竹とも上手く行かず、「復活篇」を東宝が引き取った経緯がある。
いずれにせよ、「ヤマト裁判」で西崎氏が関係する「復活篇」以降の「ヤマト」シリーズ(その後のリメイク版も含む)で松本先生がタッチせず、クレジットも入らない「ヤマト」を、私は個人的に認める気にはならない。
古代進役の富山敬さんが亡くなったのは冒頭に書いたが、森雪役の麻上洋子さん(後に「一龍斎春水」に改名)も出演を辞退したのを知っていたし、「ヤマト裁判」もあって、私は本作を見る気にはならなかった。
西崎氏は、まさに「ヤマト」バブルで大金と名声を手にしたものの、バブル景気と共に「ヤマト」バブルが弾けてしまうと、転落の一途を辿ってしまった。
松本先生との間にどんな諍いがあったのか、私ごときが詳細に知る由もないが、裁判に発展するほど松本先生を怒らせるだけの、エゴの塊になってしまっていたのだろう。
西崎氏は人生からも転落して麻薬に手を出し、逮捕・収監されたのだから。
「奢れるもの久しからず」だが、当時の社会を思い起こしてさえ、何とも後味が悪い。











