ロマンアルバム・デラックス 宇宙戦艦ヤマトⅢ(徳間書店)


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コンテンツ

ロマンアルバム・デラックス 宇宙戦艦ヤマトⅢ  

『ロマンアルバム・デラックス 宇宙戦艦ヤマトⅢ』表紙 『ロマンアルバム・デラックス 宇宙戦艦ヤマトⅢ』背表紙
『ロマンアルバム・デラックス 宇宙戦艦ヤマトⅢ』裏表紙

詳細情報  

目次Pin Up Poster
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Image Illust
Mechanism Sect.
Art Sect.
Character Sect.
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Staff Sect.
巻末RA愛読者の皆さんへ
プロデューサー・西崎義展

「宇宙戦艦ヤマト」を、私が企画したのは昭和四五年ですが、スタートした当時、日本は石油ショックの直後で、それは、戦後、驚異のペースで経済成長を遂げてきた日本人に、幸福や繁栄がいつまでも続くものではないという思いを、まざまざと与えました。そして、この崩壊感は、日本だけではなく、世界的な動きでもあったのです。
 そういうなかにあって私は、人間の世が決して絶望に値するものではないこと、本来の信じられることを、訴えたいと考えました。
 人間には、それをもたらす「力」があります。その「力」とは、「愛」です。
 いまのような閉塞の時代こそ、私は、若者に、真の若者らしさを失ってほしくないのです。時代の未来を切り拓く者は、若者しかいないのだし、自分の人生の幸せは、結局、自分が戦いとるしかないからです。
「ヤマト」は娯楽作品ですが、そういうことを汲んでいただければ幸いです。
奥付ロマンアルバム・デラックス㊸ 宇宙戦艦ヤマトⅢ
1981(昭和56)年06月30日発行
編集人尾形英夫
発行人小金井道宏
発行所株式会社徳間書店
東京都港区新橋4-10-1 ☎東京(433)6231代
定価680円
備考

購入  

宇宙戦艦ヤマト3 ロマンアルバム・デラックス(43)
松本零士(著), 西崎義展(著)徳間書店
1981/07/04 発売
¥5,800
2025/07/03 11:27 現在(Amazon)

コラム  

ヤマトⅢ」のストーリーをザックリ言えば、銀河系で行われていたボラー連邦とガルマン帝国の戦闘の流れ弾が太陽を直撃し、太陽の核融合が異常増進してしまった結果、人類はあと1年で地球に住めなくなることになった。
時は西暦2205年、人類は太陽から4.3光年先のケンタウルス座までを開拓圏に納め、地球は華やかな繁栄を謳歌していたのに、だ。
そこでヤマトは人類が移住可能な「第二の地球」を探すべく、調査のために発進したのだった。
本書を数十年前ぶりに手に取るまで、「ヤマトⅢ」のことはどんな内容だったかすらスッカリ忘れていて、「ああ、こんな話だったよなぁ」と思い返していた。
当時の私は小学生ながらゲームセンターやゲームコーナーに入り浸る子供で、パソコンの存在を知って東京都児童会館に通った頃だったから、正直「ヤマトⅢ」にそれほど関心がなかった。
それはともかく、本書の巻末に西崎義展プロデューサーのメッセージが載っていて、示唆に富む内容だから掲載したが、本作のテーマに通じる「幸福や繁栄がいつまでも続くものではない」ことを、オイルショックになぞらえて語っている。
私はオイルショックの頃に生まれた子供だから、当然ながらその当時のことは知らない。
だが、西崎義展と同じように松下幸之助オイルショックによって既存社会の崩壊と閉塞状態に触れて著書『崩れゆく日本をどう救うか』を出版したし、その3年ほど前の1970(昭和45)年には三島由紀夫楯の会による(いわゆる)「三島事件」が発生したワケで、1972(昭和47)年の「あさま山荘事件」を潮に、学園闘争や学生運動が急速に下火になっていった事実がある。
大学に籍を置きながら反体制の学生運動をしていた圧倒的大多数のサヨク学生は、つまるところ自分たちがどんなに頑張って運動をしても社会が変わらないことを悟り、公務員になったり企業に就職したりして、体制側に立つことになった。
この無力感と理想が瓦解して行く現実世界の「崩壊感」は、サヨク学生にとって大打撃だったろうし、三島由紀夫を失ってさえ・・・ライトサイドの民族派学生にとっても大打撃だったハズだ。
共通するのは「社会は何も変わらない」という、行き場のない「閉塞感」だったに違いない。
確かに50年以上前の日本と現在の日本ではまるで違うが、今現在世界では戦争が行われていて、庶民である我々の生活は苦しく、社会や景気が良くなるような気配がない、といった意味で共通点が多い。
しかるに、現在の「閉塞した時代」に責任世代である我々大人が、次世代を担う若い世代に何が示せて、何が遺せるのか。
当時「宇宙戦艦ヤマト」や「銀河鉄道999」といったアニメは、大学生より下の中高生が圧倒的に支持したし、私は小学生だったが、熱狂したものだった。
こういった娯楽作品(エンタメ)の製作や放映でもいい、私も含め今の大人は何をやっているのか?

私はそんなことを、本書を通じて愚考していた。

2025(令和07)年07月03日 私設松本零士博物館(Facebookページ)掲載内容を一部改変・加筆

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