ロマンアルバム・デラックス ヤマトよ永遠に(徳間書店)


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コンテンツ

ロマンアルバム・デラックス ヤマトよ永遠(とわ) 

『ロマンアルバム・デラックス ヤマトよ永遠に』表紙 『ロマンアルバム・デラックス ヤマトよ永遠に』背表紙
『ロマンアルバム・デラックス ヤマトよ永遠に』裏表紙

詳細情報  

巻頭カバーロマンアルバムの読者諸君!
西崎義展プロデューサー

 ヤマトが三度(みたび)発進しました。
 じつは『さらば宇宙戦艦ヤマト』をつくり終えたとき、精魂つき果て、もう二度とヤマトはつくるまいと心に決めていました。しかし、私のそういう決心も、ヤマト復活を願う多くのファンの熱意に瓦解してしまいました。ヤマトはすでに私の手を離れ、ファンみんなのものになっていたのです。
 戦争や暴力はせいぜい映像のゲームで発散させるにとどめてほしい。むしろそこから、現実の戦争やそれが行われる社会の悲惨さに考えを広げてもらいたい。そして、人間が幸せになるために、いちばん大切なことは愛だということに思いを馳せてほしい――『宇宙戦艦ヤマト』は、そういう私の強い念願がフィーリングとなって形成された作品だともいえます。
 第一作のテーマが「戦うべきではなく愛しあうべきだった」という”反省の愛”なら、第二作は「愛するもののために死ねるか?」という”自己犠牲の愛”でした。もちろん、『ヤマトよ永遠に』のメイン・テーマも「愛」です。古代進と森雪がはなればなれになりながら、なおお互いを信じ切る・・・・・・”信頼の愛”といえましょう。そして、古代と雪に限らず人と人とが愛しあい信じあって生きていく限り”人類の未来は不滅”なのです。私はヤマトの新しい公開に、この人類の未来と地球の未来を託しました。
目次CINE DIGEST
SPECIAL AREA
ART AREA
CHARACTER AREA
MECHANIC AREA
STAFF AREA
TECHNICAL MANUAL
ゼログラフの世界
ドキュメント
ETC
奥付ロマンアルバム・デラックス㊱ ヤマトよ永遠に
1980(昭和55)年10月20日発行
編集人尾形秀夫
発行人小金井進宏
発行所株式会社徳間書店
東京都港区新橋4-10-1
☎03(433)6231代
定価680円
備考

購入  

コラム  

本書の内容から「永遠に」について書こうと思っていたが、巻頭カバーの西崎義展プロデューサーの文章(メッセージ)を転記していて思うことがあったので、今回はそれを書いてみようと思う。
私がテレビで「戦争」を見たのは湾岸戦争で、1991(平成03)年の深夜ニュースだったと思う。
多国籍軍である米軍がイラクを空爆している様子をテレビで見たし、夜中に多数の緑の閃光を放ちながら総攻撃する様子も見たが、ハイテク兵器の戦争は「まるでテレビゲームだな」と思った。
当時は設立した有限会社から離脱してフリーランスで受託開発をしていたため、自宅で仕事の合間にテレビを見ていた。
結局、イラクには「大量破壊兵器」が存在せず、フセイン政権を打倒したに過ぎない。
以降、世界は「南北対立」を深めて世界各地で紛争が続いたが、自衛隊を海外へPKO派遣するだしないだでモメた以外には、特に日本に影響があったという記憶がない。
つまり、2022(令和04)年ロシアがウクライナに侵攻するまで、世界各地で発生した戦争が生活に直接影響することが無かったと言える。
日本は2012(平成24)年からの第二次安倍政権で実施されたアベノミクス政策により、ずーっと円安が続いている。
おかげでずーっとデフレ状態なのに、ロシアのウクライナ侵攻でコストプッシュインフレがさらに加速してしまった。
さらに昨今、イスラエルがキナ臭いことになっていると思ったら、ガザ地区での空爆が今度は「核開発疑惑」となってイランにも飛び火し、つい昨日か一昨日、アメリカがイランを直接攻撃したばかりだ。
気付いたら、平成の初期から末期にかけて、世界と日本の政治と経済のありようがスッカリ変わってしまい、当然ながら社会と人間のありようも大きく変わってしまっていた。
政治的なことや経済的なことは私ですら様々に指摘が可能だが、それらの内容はあまりに多岐にわたるし、仮にそれを誰かに話したりネットで発信したとしても、理解できる知性の持ち主が、気付いたら私の周囲には限りなくゼロになってしまっている。
いや、正確に言えば、そこまで興味や関心を持つ人が私の周囲にはいないし、仮に興味や関心があっても、せいぜいYouTubeで簡単な解説動画を見れば済む程度なんだろうと思う。
本サイトに本書を「展示」すべく、巻頭カバーの西崎義展プロデューサーの文章(メッセージ)を転記していて、「なんてことだ」と思った。
恐らく西崎義展プロデューサーのメッセージは、せいぜい当時を知っている世代が懐かしく思う程度であって、それ以上ではないのだろう。

永遠に」から、もう45年の月日が流れようとしているのか・・・

2025(令和07)年06月23日 私設松本零士博物館(Facebookページ)掲載内容を一部改変・加筆

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